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介護実習体験記(グループホーム編)

「emiriさん、この方がこのホームで一番症状の進んだ方です。

話し相手をしてもらえますか?」

居室8室の掃除機がけとモップがけを終えたところで

いきなり担当者に言われました。


ヘルパー実習初日は認知症のグループホームからでした。

リビングの長いテーブルの端に車椅子でSさんは座っていました。

名札を見せながら

「私、実習生のemiriです。」っと笑顔で挨拶をすると

とても温和な笑顔を返してくださいました。

「かわいいワンちゃんですね。」(犬のぬいぐるみを持っていた)

「テンテンちゃん。」←おぉ~返事が返ってきた。

これはいけるかも?っと思ったのが甘かった・・・


(え~っとこのシリーズ?長いです。興味のある方のみどうぞ!)

「畑を歩いていたら・・・

10銭・・・お兄さ~ん・・・怒られた。」

??????????????

一切内容が分かりません。

分かりませんが一生懸命お話をされています。


ちょうどピーが言葉を話せない頃、

壁に向かって何やら必死で会話をしていた

あの情景が思い起こされました。


ただ、ピーと違うのは

訳の分からない言葉の中に何かしら

歩んできた人生が見え隠れします。


「そうですか、怒られたんですかぁ~」

「そうですか、お兄さ~んって呼んだのですね。」

っと相槌をうつと、不思議に会話が成り立っているのです。クスッ( ̄m ̄*)


「T山さんは左耳が聞こえないので、右側から

お茶をお願いします。って話しかけてみて・・・」っと言われ

言われたようにすると

それまでテーブルに顔を伏して寝ていたT山さんが

むくっと起き出し、手を洗いに行き、

お盆に並べたみんなのカップにお茶を注ぎ始めました。


洗った食器を布巾で拭く人。

お米を研ぐ人。

みんなそれぞれに役割を持っていました。


また、食事以外は自分の部屋で過ごす人も居ます。

「S谷さん、おやつはカステラですがどうしましょう?」

っと訊ねに行くと、

「私、甘いものは苦手だけど、カステラは好きなのよぉ」

とうれしそうなお顔。っで、お持ちすると

「この花ね、汚いけど誕生日に貰ったから捨てられないの。」

部屋の隅にアレンジフラワーがありました。

部屋の掃除に入った際に、思わず

「綺麗なお花ですね。」っと言った後、私、ハッとしたのです。

お世辞にも綺麗では無く、かすみ草がドライフラワー状態でした。

二人して気まずい雰囲気になったことを覚えていたのでしょうか?


このグループホームでの実習は2日間ありました。

私、ちと失敗?をしました。

TGさんとの会話です。

「TGさん、東大阪の○○所にいらしたんですよね。」←前日に聞いていたので・・・

「どうして知っているんだ?調べたのか?」

前日の会話の記憶の無いTGさんにとっては

初めて会った(←っと思っている)私が自分のことを知っているのが

不気味だったようです。

そこで、

「昨日、話したじゃないですかぁ~。忘れたんですか?」

などと言おうものなら不安になるそうです。


「えっ?当たりですか?私、占いが得意なんですぅ。

手相もみましょうか?」などと話しを反らせ

「これが生命線で、これが感情線で・・・」などと言っているうちに

その前の東大阪の話しは忘れているようです。

機嫌が直り、ハーモニカを吹き出すTGさん。

♪あか~いりんごにくちび~るよ~せて~♪

っと、リビングで大合唱が始まりました。

♪わ~かく明るいうたごえに~♪っであったり

♪は~なも嵐も~ふ~みこ~え~て~♪っであったり

いえ、私は知らんけど・・・sweat01


実習前に責任者の方に言われました。

絶対に相手を否定しないで下さい。

ここを滋賀だと思っている人がいます。

そこを曲がるとスーパーがあると信じている人がいます。

ここは滋賀でそこにスーパーもあるのです。

そのつもりで接してくださいと。

その意味が少し分かりました。


グループホームでは本当に時間の流れが緩やかでした。


普通のお宅のリビングでそれが繰り広げられている感じです。

そういう意味では我が家はグループホームのミニ版ってところかも。(笑)


手をつないでMさんとお散歩しました。

右手で杖を持っているので、左手をつなぎました。

「Mさん、ほら桜の蕾ですよ。」

「うん、そうやね。」

「もぅすぐ咲きますね。春はすぐそこですよ。」

「うん、そうやね。」

ゆっくりと歩調を合わせながら歩きました。

ゆっくりと歩くと景色がゆっくりと見えます。

つないだ手の感触が残っているうちに記しておきたかったのです。

私も忘れる生きモノだから。

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コメント

「きみに読む物語」を思い出しました。
小説を読んで、映画も観たの。
暖かい涙がダーッと・・・

グループホーム実習お疲れさまでした。
義母が一時お世話になったことがありました。
私も忘れる生き者です.。.:**:.。..。.:**:.。..。.:**:.。.

☆ブルー・ブルーさんへ

>暖かい涙がダーッと・・・
いやぁその「きみに読む物語」が気になるぅ。
調べたら認知症を扱った作品みたいだね。

最初ね、すんごく不安だったのよ。
だけど、ここで出会った人達ね、今も気になって・・・
グループホームのリズムって私に合ってるかも知れないcoldsweats01
料理さえできれば真剣に考えたいくらいsweat01

☆どすこさんへ

認知症の症状も様々ですね。
家族だけで看るには限りがあると思います。
こういう施設でたくさんのスタッフの目が無いとしんどいです。
どすこさんちのお義母さま、あのまま落ち着いてくれるといいんだけどね。
震災に介護に心配は尽きないですね。

おはようhappy01
私、長女がグレて(笑)いろいろ苦労させられたけど
20歳になって公式通りじゃない彼女なりの生き方もオッケーだなって、やっと思えたんです。

しかし、emiriちゃんの仕事ぶり読みながら
人生の重みみたいなもの感じました。
(うーん。小学生のような文章だsweat01)


☆すももちゃんへ

長女ちゃま、上等じゃないよぉ。
私の中ではず~っと前から好きなキャラだわよ。
ほんと今回はマジ、泣かせてくれたよね。
すももちゃん、よく頑張ったもん。ええお母さんしてるよ。
そんな背中みて育ってるんだもんオッケーに決まってるじゃん。

>人生の重みみたいなもの感じました。
人生の??それ、贅肉の重みってわけじゃないよねsweat01
ほんとすももちゃん、あの写真のスリムなことっ!!impact

お疲れさまでした。
否定しないって簡単そうで難しいですよね。
全てを認めて話を聞くって、なかなかできないです。

シリーズ取りあえず、嫌な看護婦まで(デイサービス編だった 笑)読ませていただきました。
なんで挨拶できないんでしょうね・・・。
しゃべったら金取られるんか!と言いたい。
周りの人を不幸にしますね。
そういう人。
でもエミリさんは元気で頑張ってほしいです。

☆HanaSoraさんへ

はい、今ようやく介護実習レポート?(ブログ)を書き終えました。
これを記しておかないと終わらない気がして。
介護ヘルパー資格を考えている人の参考にでもなればとcoldsweats01

>シリーズ取りあえず、嫌な看護婦まで
プクク(* ̄m ̄)クククこのシリーズ長いでしょ。
いえ、いつも私の文章は長いんですけどね。
特にこれは拷問のようなシリーズでしょ。お疲れさまでした。

>周りの人を不幸にしますね。
ほんとそうだわ。私も少なからず不幸だったもの。
もっと自分らしく伸び伸びできたかも知れないのに・・・
全体を通してね、皆さんいい人ばかりでした。
それだけに悔しいでしょ。
まぁ、それも含めた実習ってことでよしとしますかクスッ( ̄m ̄*)

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